Profeddional Engineer Support Activity


2010年度技術士機械部門の新春懇談会
       〜西田麻美が考える技術士とは〜


1.はじめに
2.技術士試験について
3.技術士のポイント
 3.1 「話が早い」
 3.2 「外付けの情報記憶装置 〜The シ・ゲ・キ 〜」
4.「シ・ゲ・キ」装置フル活用の例
5.おわりに
1.はじめに
1月吉日,技術士機械部門の関矢理事様より
機械部会の新春懇談会のご招待をうけ,参加させて頂きました.

プログラムは,
盛山会長様のご挨拶からはじまり,
ソプラノ歌手,河野陽子さんのすばらしい歌唱コンサートへと続き
恐縮にも,私の”新年の抱負”を簡単にお話しさせて頂いた後,
乾杯の音頭もとらさせて頂きました.
(機械部会では,「度胸は半端じゃない西田麻美」と言われているらしいです・・・汗)

その後,諸先輩方とご歓談やゲームなどで盛り上がったり,
絵画同好会の有志で絵の展覧についてご説明をしていただいたりと,
あっという間に時間が過ぎ,
内藤副部会長の閉会のご挨拶で締めくくる.という充実した内容構成でして,
新年最初から大きなパワーを頂くことができました.

いつも,いつも,温かく迎えてくださり,ありがとうございます.
そして技術をこよなく愛する先輩方と楽しく,
実りのある一日を過ごせたことに感謝いたします. 

 
@歌手の河野陽子さん  Aゲーム  B頂いたボルト・ナットのキューピィーセット C絵画同好会の展示品より

2.技術士試験について
ご参考までに,「技術士」について私の考えをお話したいと思います.
まず「技術士とは?」という定義ですが,これには,
「科学技術に関して高度な専門的能力を必要と
する事項について,計画・研究・設計・検査や指導を行なう者
技術士国家試験に
合格し登録した者」とあります.

上記の「〜について認められた者」,
つまり,技術士になるための試験については賛否両論でして,
ある人は,工業界の卒業試験だといい,
またある人は,度胸試しだといい,
さらに,単なる自己満足の試験だと
いろいろな意見がございます.

よく技術者の後輩から
「西田さん,仕事をしながらコツコツと勉強して,難関だと言われる試験をクリアして,
晴れて技術士になった後で,一体何が変わるのですか?」
という極めて大切で肝心な質問を受けます.

本来は受験する前に,こういった疑問や細かい部分について,よく納得し,
ご自分が技術士になられた後のビジョンを持つこと.
その後で,試験の計画や準備を行い,受験することが正しいあり方だと思います.

※「何のために技術士になったの?」と問いかけられた時に,
答えられないNGな技術士さんにくれぐれもならないように願っています.

しかし,技術士になった後のご活躍も,あまり明確でない事実もありますので
私はこう申し上げています.

技術士とは,
あくまでも「公的機関から認められた者」となるだけなので
本人自身は何も変わりません.
すくなくとも,お勉強した分の知識がついたという程度だと私は思います.・・・と.

一般的に技術者は,技術という仕事の中で,
失敗・成功の繰り返しを日ごろから積み重ねています.
そのような経験を通して,誰もがそれぞれのやり方でお勉強していられると思います.
その先で,はじめて自分が何者かということがわかり,
外部に対してご専門の説明ができるようになると私は考えます.
ですから,
あえて資格を取得しなくても,自分自身の技術に誇りと自信を持っていれば,
資格は必要ないと思います.

ただし,「技術士」を取得することによって得られるポイントがある!
ということだけは,確かなようです.

3.技術士のポイント
さて,技術士を取得した後に,得られるポイントについて説明しましょう.
技術士にはいわゆる会社内でご活躍されている「社内技術士」と呼ばれる方と
技術士を取得した後,あるいは,その前よりピン(もしくは数人)で
ご活躍されている「独立技術士」と呼ばれる方がいらっしゃいます.
それぞれの共通のポイントは大きく分けて2つあると思われます.

3.1 「話が早い」
1つ目は,「話が早い」ということです.
これはどういうことかというと,
エンジニアは,お仕事の中で信頼性,安全性を常に問われているので,
普段から,いろいろなものを比較,検討して慎重に選定しようというクセがついています.
長年の間で,そのようなクセをつけることは,ごく自然の流れですので
いろいろな事に疑いを持つことは不思議なことでも,悪いことでもありません.

時として,データや証拠,それに伴う理論を見せろ!(あるいは持って来い!)
と他人から厳しく言われるのは,
失敗すれば,選定した目が悪かったというだけのことで,
「すべては自分の責任であること」をわかっているからです.
エンジニアの世界は,言い逃れができない厳しい世界なのです.

したがって,初対面の時には特に,
相手がどの程度のレベルなのかとあれこれと質問して,「値踏み」をします.
それと同時に共通点を見出して,活用できないかな・・と考えると思います.

そこで「技術士」という資格を提示すれば,
相手の方に自分のレベルがどの程度なのかと,おおよその検討をつけてもらうことが出来るわけです.

「話が早い」というのは,何も資格だけではありません.
この業界は広いようで,とても狭い世界なので,
「出身大学」や「専攻」「専門」,はたまた「どの先生に習ったのか」などもよく問われるところであり,
工学業界では,とても大切なキーワードです.

3.2 「外付けの情報記憶装置 〜The シ・ゲ・キ 〜」
2つ目の得点が,もっとも重要なポイントだと思います.
あえて私は,「外付けの情報収穫装置 〜The シ・ゲ・キ 〜」と名づけます.

先ほどもお話しましたが,技術者というのは
日ごろから仕事を通して多くのことを学んでいます.

しかし,自分の職場だけでは情報も限られているし,
世論に対しての客観性も欠けてしまうため,
時に外部から情報を得ることも必要になるかと思われます.
私の知る限り,優秀なエンジニアは,外部収集の時間を決して惜しみません.

そこで,「技術士」というチケットを持つことで
年齢,企業,専門などの利害関係を超えて,いろいろな情報や考え方を学びやすくなります.
また,そういう情報の場所を手軽に確保しやすくもなり,
少なくても求める人材や情報に会える確立が高くなることもポイントです.

外国人の技術者からは,考えられない!と言われますが
日本人の技術者のたいていの方は,「慎重派」で「シャイ」です.
チケット効果で,知らない方とも積極的にお話できる点が有効的です.

あくまでも装置は外付けなので,取得した後に
自ら積極的に取り付けていかないと,刺激的な出会は生まれません.
また,情報は生モノなので,ほっておくと旬な収穫が希薄になってしまいます.
頻繁に「シ・ゲ・キ」装置を活用させようと思うところから,
出会いがはじまり,いろいろと幅が広がるのです.

4.「シ・ゲ・キ」装置フル活用の例
それでは,新春懇談会に参加して,私自身(同時に相手方も)が収穫したことを
一部,ご参考までにご紹介したいと思います.(ちなみに,会費は2000円と格安でした.)

■前回,技術士会のCPDで発表を聞いてくださり,
 「まみロボット」の衝撃がとても大きかったと,会話を楽しみにしてくださっていたいた方が結構多かったこと.
 (自身の開発に興味を示し,質問されることは,学者としてもエンジニアとしてもうれしい事です.)

■私がかつてホレ込んで,すべてをなげうってでも弟子入りしたいわ〜と仲間に話した自動制御の先生の
 さらにその方の先生がいらして,ご一緒にお仕事ができればと・・恐縮にも,わざわざ名刺をもって来てくれたこと.
 (とてもうれしーです!もちろん喜んで!)

■絵画同好会の方より,絵の会を定期的に開催しているのでと,お誘いしていただいたこと.
 (絵が好きなのでとても楽しみです!次回,横浜シンポジアで)

■私の恩師の先輩がいらして(汗),工学基礎の重要性についてディスカッションできたこと.(方向性を確信しました.)

■私の飲み友達の大学の先生の研究室に,在籍しているという娘さんの会話で盛り上がり,
 何かあれば相談にいらしてくださいね.とお伝えすることができたこと.(女性の研究者は貴重!確保したい.)

■同じく,大学の先生で研究室に遊びにいくというお約束と,同士になれたこと.(よろしくです!)

■機械部門以外の技術士の方とも意気投合し,いろいろな会にご招待していただける旨の連絡をいただけたこと.
 (とてもジェントルマンな方でしたので,お友達も幅広く多いことぉ.すばらしいです!)

■時間ギリギリまで,名刺交換が続き・・残り20枚しかなかったプラチナ・ロボ名刺も早々と完売.
もう作るつもりはなかった限定名刺.でも少し追加しようかと考え中・・,お渡しできなかった方,すみません次回は必ず!



そのほか,たくさーん,てんこ盛り年明け福袋でした.


5.おわりに
技術士になっても,何も変わらない.と言いました.
しかし,自分の心がけ次第で,いろいろな得点を得られること・増やせることは確かです.
一言で,技術士といっても,製品と同じように
ピンからキリまでとラインナップが揃っているようですので,
まずは先人の話をよく聞くこと.
そして,志を通すための師(軸ぶれ防止のため)を見つけること.
さらに,やっぱり自分の判断と先見の目を養うための基礎勉強が大事なんじゃないかと思います.

また,技術士「P.E」と並んで博士「Ph.D」も同等と一部で思われている(書かれている)ようですが,
それは一種の勘違いで,まったくの別物だと思います.
博士の話はいずれまたしましょう!

では,このへんで!

2010. 1.12 Mami Nishida


BonNou コラム(後)


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